全日本教職員組合(全教)が1月19日、文科省記者クラブで「教職員勤務実態調査2022」第1次集計に関する記者発表を行った。同調査は10年毎に実施され、今回は4回目となる。第一次集計では2524通(総依頼数3399通)の結果がまとめられ、校種別に見ると高校は全体の18.8%だった。
文科省が給特法の見直しに向けた調査を進めるなか、注目されたのが教職員の勤務実態だ。「校内での時間外勤務」と「持ち帰り時間」を合わせた時間外勤務時間は4週間で86時間24分と、健康障害リスクが高まる「過労死ライン」と呼ばれる80時間を超えていた。
文科省が定める教員の時間外勤務時間「月45時間の上限」については、「毎月超えている」が26.1%、「超えた月がある」が33.1%だった。睡眠時間に関する調査では、46.3%の教職員が睡眠時間6時間以下で、86.3%が「睡眠によっても疲れがとれない」と回答。また、平日の休憩時間の平均は11.4分(前回は19分)で、57.7%が「全く取れていない」としている。
全教はホームページ上で「現場に人を増やしてください。それが、全国の教職員のねがいです」とコメントしている。記者発表資料はコチラから。