全国大学生活協同組合連合会が11月24日、「2022年度保護者に聞く新入生調査」の概要報告を公開した。2007年から毎年4月~5月に新入生の保護者を対象に調査を実施し、2022年は130大学生協の2万391名から回答を得たという。
受験から入学までにかかった費用は、自宅生では、国公立の場合は138万7600円、私立の場合は175万7800円だった。一方、下宿生では、国公立の場合は212万8700円、私立の場合は246万5200円となっている。
下宿生の場合、住まい探しの費用(25万1000円)、生活用品購入費用(30万200円)の負担が大きい。政府は2020年より経済的事由による進学断念を防ぐ「高等教育の修学支援新制度」を始めたが、入学までにかかる費用は対象となっていない。
青森県の普通科高校の進路担当教諭はこう話す。
「高等教育機関の少ない地方では下宿が前提となる。給付型の奨学金が拡充されても、入学までにかかる費用が大きく、制度を利用しづらい」
沖縄県が県外の受験費用を負担する制度をスタートしたが、受験までの費用を補助する制度は少ないのが現状だ。