文部科学省の有識者会議は22日、生徒指導に関する学校・教職員向けの基本書「生徒指導提要」の改訂素案をまとめた。

12年ぶりとなる改訂で、校則の運用に関する記述が大きく見直される。改訂素案では「厳しすぎる校則等には、児童生徒の成長にマイナスに働くことがあることに留意する必要がある」と指摘し、普段から学校内外の者が参照できるように学校のホームページ等に公開。「保護者、地域の人々の声にできる限り耳を傾けて合意形成を図ることが重要」とした。

校則を巡っては2017年、生まれつき髪が茶色なのに、校則を理由に黒染めを強制された生徒が大阪府を提訴。慰謝料など計約220万円の損害賠償を求めた。同訴訟をもとに「ブラック校則」をめぐる議論が巻き起った。

改訂案は今夏をめどにまとめられ、文科省のホームページで公開されるという。